相続人がいない土地はどうなる?放置した場合のリスクも解説

「もし自分に相続人がいない場合、所有している土地はどうなってしまうのだろう?」と、不安を感じていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、土地は最終的に国のもの(国庫に帰属)になる可能性が高いです。
本記事では、相続人がいないかを確認する調査手順から、土地が国庫に帰属するまでの流れ、さらに生前に土地を手放すための実践的な方法までを解説します。
ご自身の土地の将来について考えている方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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相続人がいないか調べる方法

本当に相続人がいない土地なのか、その確認から始めるのが大切です。
まずは、本当に相続人がいない土地かを見極める調査手順について、解説していきます。
戸籍で法定相続人の有無を確認
相続人がいるかを確認する最初の作業は、戸籍謄本をさかのぼって、法定相続人を調査することになります。
法定相続人とは、民法で定められた財産を相続する権利を持つ方のことです。
配偶者は常に相続人となり、それ以外の方には順位があります。
くわえて、第1順位は子や孫、第2順位は親や祖父母、第3順位は兄弟姉妹とその子ども、という順番です。
調査では、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や除籍、改製原戸籍をすべて取得します。
これらは、本籍地の市区町村で請求でき、遠方でも郵送で取り寄せることが可能です。
この戸籍を丁寧に読み解き、子や孫、親、兄弟姉妹の有無と現在の生死を確認し、相続人が1人もいないかを確かめることが大切です。
相続人不存在の要件と裁判所の手続き
戸籍調査で相続人が見つからなくても、それだけでは法的に「相続人不存在」は確定しません。
家庭裁判所での手続きを経て、初めて法的に確定します。
通常は、債権者などの利害関係者が申立てをおこない、裁判所が弁護士等を相続財産管理人に選任します。
選任は官報で公告され、続いて債権者への請求申出の公告が出される流れです。
さらに、6か月以上の期間を定め、相続人捜索の公告をおこないます。
最終公告の期間満了までに名乗り出る方がいなければ、相続人不存在が確定します。
申立てから確定まで1年以上かかることも珍しくなく、時間的な負担が大きい点は注意しましょう。
専門家へ依頼するメリットと費用
出生までさかのぼる戸籍収集や裁判所手続きには、相応の時間と知識が必要です。
司法書士や行政書士に依頼すれば、戸籍収集や関係整理、申立書類の整備などを一括で代行してもらえます。
結果、ご自身の時間的、精神的負担を軽減できるでしょう。
費用の目安は、相続人調査と戸籍収集のみであれば、数万円~15万円程度が目安です。
また、相続財産管理人選任の申立てまで依頼する場合は、十数万円~数十万円の報酬が別途で必要になります。
このほか、戸籍の発行手数料や郵送費、裁判所に納める印紙代などの実費も発生します。
依頼先は実績や見積りの明瞭さ、説明の分かりやすさを基準に選ぶことが大切です。
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相続人がいない土地は最終的にどうなる?

前章では相続人の調査方法について述べましたが、相続人が見つからない土地は、最終的にどうなるのか気になりますよね。
ここでは、相続人がいない土地の、国庫帰属までの過程について解説いたします。
土地が国庫に帰属する仕組み
家庭裁判所による相続人捜索でも相続人が現れない場合、財産は法的に「相続人不存在」として確定します。
相続人がいない方の土地などの財産は、最終的に国の所有物である「国庫」に帰属するのが原則です。
ただし、自動的に国のものになるわけではなく、相続財産管理人が財産の清算手続きをおこないます。
債権者の把握や不動産の売却による借金返済を済ませ、残余があれば「特別縁故者」へ分与される可能性があります。
特別縁故者とは、生計を共にしていた方や療養看護に尽くした方などのことです。
それでも残余がある場合に限り、国庫へ帰属する仕組みです。
国庫帰属のための申し立て手続き
一連の手続きは、家庭裁判所への相続財産管理人選任の申立てから始まります。
申し立てをおこなえるのは、債権者などの利害関係者や検察官です。
土地の近隣住民や自治体が、管理不全の解消や税の徴収の観点から申し立てるケースもあります。
申立先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で、出生から死亡までの戸籍や不動産登記事項証明書などが必要です。
また、収入印紙のほかに、管理人報酬等に充てられる予納金が求められます。
金額は事案により異なりますが、数十万円~100万円以上となる場合もあります。
金額は財産規模や調査の難度、公告回数などで左右され、追加の預り金を求められることもあるでしょう。
放置した場合のリスクと管理義務
誰も申立てをしなければ、土地は所有者不在のまま放置されてしまいます。
まず、固定資産税は土地がある限り発生し、納税されなければ滞納金が膨らみます。
次に、雑草繁茂や害虫・害獣の発生、老朽建物の倒壊危険などで、近隣トラブルに発展しやすくなるでしょう。
崩れたブロック塀で通行人がけがをした場合、賠償責任の所在を巡る争いに発展しかねません。
くわえて、不法投棄の標的になり、防犯や景観面でも地域に悪影響を及ぼします。
自治体から雑草除去や危険建物の除去を勧告され、費用負担を巡るトラブルに発展する恐れもあります。
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相続人がいない土地を事前に手放す方法

ここまで、相続人調査や国庫帰属の流れを解説しましたが、土地を円滑に手放すための事前準備も、おさえておきましょう。
最後に、相続人がいない土地を事前に手放す、実践的な方法について解説していきます。
生前売却で現金化する注意点
元気なうちに売却して現金化するのが、もっとも直接的で管理負担を減らせる方法です。
売却は、「査定依頼→販売活動→契約→引き渡し」へと進みます。
その際、隣地との境界が確定していない場合は、測量などの事前整備が不可欠です。
また、利益が出たときは「譲渡所得税」が課税され、所有期間が5年超なら税率が下がる点も把握しましょう。
買い手を探す際は、その地域での実績が豊富な不動産会社に相談すると効率的です。
条件が厳しい土地は、空き家バンクの活用や、専門の買取業者への相談も有効です。
販売方法は仲介と買取の2つあり、スピード重視なら買取、価格重視なら仲介が目安となります。
遺言書で承継者を指定する手順
知人等へ確実に承継させたい場合は、遺言書の作成が有効です。
遺言による承継は、一般的に「遺贈」と呼ばれます。
遺言の方式は、自筆証書遺言と公正証書遺言の2種類で、確実性を重視するなら公正証書遺言が適しています。
遺言には、誰にどの財産を渡すのかを、登記事項証明書どおりに正確に記載しなければなりません。
受贈者には、不動産取得税などがかかる可能性があるため、事前説明と同意の確認をおこないましょう。
遺贈を放棄する権利もあるため、一方的に進めない配慮が大切です。
自治体等へ寄付する条件とメリット
社会貢献を目的とする場合は、自治体や公益法人への寄付という選択肢もあります。
ただし、公共目的や事業目的に合致しない場合は、受け入れられないことがあります。
個人が法人へ寄付すると、「みなし譲渡所得税」が課税される可能性があるのです。
一方で、国や特定の公益法人への寄付で一定の要件を満たせば、非課税となる特例もあります。
なお、適用判断は複雑なため、寄付前に税理士へ相談すると安心でしょう。
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まとめ
相続人がいるか確かめるには、出生から死亡までの戸籍を遡っての調査と、家庭裁判所での手続きが必要で、専門家への依頼も有効です。
相続人がいない土地は、清算手続きなどを経て、最終的に国のものになりますが、放置すると様々な問題が生じます。
土地を事前に手放すには、生前売却で現金化する、遺言で渡す相手を決める、自治体へ寄付するなどの方法があります。
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