不動産購入時の火災保険加入は必須?補償内容や相場について解説

不動産購入

藤本 尚士

筆者 藤本 尚士

不動産キャリア5年

長い付き合いをしたいので、その場しのぎはしません。相続税など税金対策や、節税の仕方などは、プロです。不動産収益物件の売買もぜひお任せください。熊本市の不動産売買専門の新日本不動産株式会社へまずはご相談ください。

不動産購入時の火災保険加入は必須?補償内容や相場について解説

不動産を購入する際、万が一の時に備えて、ほとんどの方が火災保険に加入します。
火災保険には、さまざまな補償内容や保険料のプランがあるため、ご自身にあったプランを選ぶことが大切です。
この記事では、不動産購入時に加入する火災保険について、補償内容や相場、経費として計上が可能かを解説します。

不動産購入時に火災保険は必ず加入する?補償範囲についても解説

不動産購入時に火災保険は必ず加入する?補償範囲についても解説

火災保険は、建物や家財が火災や自然災害などで損害を受けた際に、補償を受けられる保険です。
不動産購入時に、火災保険への加入は法律で義務づけられてはいませんが、加入しておくことを強くお勧めします。
火災や風水害、盗難などによる被害は、修繕費や再取得費用などで、大きな出費につながる恐れがあるためです。
火災保険に加入していれば、こうした予期せぬ事態に備えることができ、経済的な負担を軽減できます。
また、住宅ローンを利用する際には、火災保険の加入を必須条件としている金融機関がほとんどです。
なかには、保険に加入しなくても利用できるローンもありますが、実質的には必要不可欠な存在といえるでしょう。

火災保険の補償範囲

火災保険と聞くと、火災による損害しか補償されないと思われやすいですが、実際にはさまざまな災害や事故にも対応しています。
加入する保険のプランによって補償内容は異なりますが、一般的には次のような被害がカバーされます。

●火災:自宅で発生した火災や隣家からのもらい火など
●落雷:雷による家電の故障や建物の損傷
●風災・雹災・雪災:台風や雹、大雪による損害
●水濡れ:上階からの水漏れや配管トラブルによる水害
●爆発・破裂:ガス漏れによる爆発などの事故
●盗難:空き巣による盗難被害や器物損壊
●物体の飛来・衝突:看板や車などが建物にぶつかった際の損害


火災保険を選ぶ際は、建物の立地や構造、ライフスタイルを考慮して適切な補償内容を選ぶことが大切です。
補償範囲が広がるほど保険料は高くなりますが、そのぶん万が一のときの安心感も大きくなります。

マンションを購入したときの補償範囲に注意

一戸建てを購入した場合、火災保険の補償対象は建物全体ですが、マンションの場合は仕組みが異なります。
マンションでは、購入者が所有しているのは専有部分、つまり部屋の中のみなので、火災保険でも補償されるのは室内だけです。
エントランスや廊下といった共用部分は、管理組合が一括で保険契約しているため、個人で補償を用意する必要はありません。
つまり、マンションの場合、自身で加入する火災保険は、室内の火災・水漏れ・台風被害・盗難などに備えるものになります。
地震・津波・噴火といった災害は、通常の火災保険では補償されないため、必要に応じて地震保険への加入も検討しましょう。

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不動産購入時に加入した火災保険の保険料は経費になる?

不動産購入時に加入した火災保険の保険料は経費になる?

個人事業主やフリーランスの方の中には、火災保険料を経費として扱いたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
火災保険料が経費として認められれば、課税所得を抑えることができ、支払う税金を減らせます。
ただし、保険料が経費として計上できるかどうかは、その不動産が事業用か居住用かといった「用途」によって異なります。

事業用の不動産であれば経費にできる

購入した不動産を事業用に使っている場合、火災保険料は経費として計上できます。
店舗や事務所として利用している不動産にかけた火災保険は、事業に必要な支出として認められるためです。
一方で、居住用の不動産にかけた保険料は、原則として経費にはできません。
自宅の一部を事務所として使っている場合は、その事業用の割合に応じた保険料のみを経費にできます。
たとえば、建物全体の30%を事業用としている場合、火災保険料の30%分を経費にすることが可能です。
また、火災保険を数年分まとめて契約する「長期契約」の場合、支払った保険料を一括で経費にするのではなく、契約年数で按分して毎年計上する必要があります。

地震保険は居住用不動産でも控除の対象になる

個人の居住用不動産にかけた火災保険料は、経費として計上できませんが、地震保険については所得控除の対象となります。
地震保険料に関して、「地震保険料控除」という特例が設けられており、居住用不動産にかけた地震保険料は、その控除の対象となるためです。
自宅を事務所として兼用している場合は、事業用部分に対応する保険料については、火災保険・地震保険ともに経費として計上することができます。

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不動産購入時に加入する火災保険の相場

不動産購入時に加入する火災保険の相場

火災保険に加入するとなった場合、気になるのは保険料ではないでしょうか。
保険料は、所在地や補償内容などによって異なるため、はっきりとした相場はありません。
ここからは、保険料が決まる仕組みについて解説します。

建物の構造

鉄筋の家と木造の家とでは、火災時の燃え広がり方が異なるため、火災保険料も建物の構造が大きく影響します。
最も保険料が安くなるのは、鉄筋コンクリート造の建物が該当する「M構造」です。
次に、鉄骨造の建物に適用される「T構造」、最も保険料が高くなるのは、木造の建物である「H構造」です。
ただし、木造であっても耐火建築物や準耐火建築物に該当する場合はT構造とみなされ、保険料が安くなることもあります。
基本的に、建物が丈夫で耐火性が高い構造ほど、火災保険料は安くなる傾向にあると考えておきましょう。

専有・延床面積

専有面積や延床面積が大きいほど、火災保険料も高くなる傾向があります。
なぜなら、面積が広いほど再建や修繕にかかる費用が大きくなるためです。
保険会社は、補償額を見積もり、それに基づいて保険料を算出します。
そのため、同じ建物構造であっても、面積が広ければ広いほど保険料は高くなります。

補償内容

火災保険の保険料は、選ぶ補償内容によっても大きく異なります。
火災保険では、火災だけでなく、台風・水害・盗難・水漏れなど、幅広いリスクに備えられるように補償を追加することが可能です。
しかし、補償範囲が広がれば、そのぶん保険会社が支払う可能性のある金額も増えるため、保険料は高くなります。
一方で、補償を限定すれば保険料は安くなりますが、自分にとって必要な補償内容をしっかり見極めて選ぶことが重要です。

保険期間

火災保険の契約期間は最長で5年までとなっており、一般的に1年契約よりも5年契約の方が保険料は安くなります。
これは、保険会社が長期契約に対して割引を適用することが多いためです。
ただし、長期契約では、契約時にまとめて支払う必要があり、一度にかかる費用が大きくなります。
そのため、長期契約を検討する際は、費用の負担と割引によるメリットを十分に比較して決めるようにしましょう。

所在地

火災保険の保険料は、地域ごとの災害リスクによっても変動します。
たとえば、台風が頻発する九州や沖縄では自然災害のリスクが高いため、保険料も高めに設定される傾向があります。
また、消火施設の整備状況も保険料に影響を与える要素です。
そのため、首都圏などの火災リスクが高い地域でも、消火施設が充実していれば、火災による被害を抑えられるため、保険料が安くなることがあります。

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まとめ

不動産購入時に加入する火災保険は、万が一の災害に備える重要な保険です。
火災に限らず、風水害や盗難などの幅広いリスクに対応でき、住宅ローン利用時には加入を求められることもあります。
保険料は、建物の構造や面積、所在地、補償内容などによって異なり、事業用不動産であれば保険料を経費として計上することが可能です。



この記事の執筆者

このブログの担当者
藤本尚士

◇熊本市中央区在住 業界歴20年

◇保有資格:税理士・行政書士・宅地建物取引士・税務調査士®・FP2級・相続相談士・不動産投資・運用アドバイザー®


宅地建物業者で税理士は全国探しても私の知る限りいません。探せばいるかもですが…。

金融知識・融資には絶対の自信があります。税理士なので、事業主や経営者の経営相談・給与所得者の税金や借入の相談に乗れる方はいないはずです。


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