マイホーム買い替えのタイミングは?ローンが残っている場合についても解説

マイホーム買い替えのタイミングは?ローンが残っている場合についても解説

かつては「一生に一度の買い物」と呼ばれてきたマイホームですが、近年は住み替えをおこなう方も増えてきました。
家族が増えたりライフスタイルが変化したりすることにより、暮らしやすい家を求める方も少なくありません。
今回は、マイホームの買い替えをテーマに、返済中の住宅ローンはどうなるのか、住み替えるメリットや年収に応じた物件の選び方について解説します。

マイホームの買い替えのタイミングで住宅ローンはどうなる?

マイホームの買い替えのタイミングで住宅ローンはどうなる?

まずは、マイホームを買い替える際の住宅ローンについて解説します。

あらかじめチェックしておくべきこと

土地や建物の購入代金は、とても大きなものです。
そのため、資金計画をしっかりと立てることが重要となります。
住宅ローンが残っている状態でマイホームを買い替える際は、まず下記のことを確認しなくてはなりません。

●残債がいくらあるのか
●自己資金はどのくらいあるのか
●今の家の残債はないが、新居の購入資金がない(借り入れも難しい)
●ダブルローンを支払えるほどの余裕がある


これらの状況によって、買い替えのタイミングや方法が異なるので、あらかじめ把握しておきましょう。

売り先行で売る

売り先行とは、先に今の住まいを売り、そのあとに新居を購入する方法です。
この方法では、売ったお金で住宅ローンを返済したり、新しい住まいの購入費用に充当したりといったことができます。
そのため、資金計画に余裕がある場合を除き、売り先行で買い換えをおこなうのが一般的です。
売り先行の場合、下記の流れで手続きを進めていきます。
査定に出す
媒介契約を締結して販売活動を開始する
新居を探す
買主と売買契約を締結する
まずは、マイホームがどのくらいの価格で売却できるのかを知るために査定に出します。
ここでは、住宅ローンを完済できるのか、また新居の購入資金はどの程度用意できるのかを把握することに注目しましょう。
そして、査定額に納得できたら、不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約とは、販売活動の内容や契約期間、報酬(仲介手数料)の金額を取りまとめた契約です。
媒介契約の締結後は、販売活動をおこないながら新居を探します。
最後に、住宅ローンの完済や売買契約の締結(旧居と新居)などをおこない、買い替えの完了です。
マイホームに住んだまま売却をおこなう場合、引き渡しの前までに引っ越しをしなければなりません。
そのため、新居に入居できるタイミングにも注意が必要です。

買い先行で売る

買い先行とは、先に新居を購入したあとに、今住んでいる家を売りに出すことです。
新しい住まいが決まっているので、売り先行に比べると、じっくりと売却活動をおこなうことができます。
ただし、買い先行の場合は、今住んでいる家の売却金が無い状態で新居を購入するための資金を用意しなくてはなりません。
それにくわえて、残っている住宅ローンを完済するためのお金も用意する必要があります。

▼この記事も読まれています
不動産購入時にかかる費用と税金の種類とは?ローン保証料の概要を解説

適したタイミングでマイホームの買い替えをするメリット

適したタイミングでマイホームの買い替えをするメリット

続いて、マイホームを買い替えするメリットについて解説します。

ライフスタイルに適した暮らしができる

メリットとしてまず挙げられるのが、ライフスタイルに適した暮らしができることです。
たとえば、お子さまが増えた場合、今のマイホームが手狭になるケースがあります。
お子さまが小さいうちは問題ないかもしれませんが、成長にともない、1人部屋を欲しがることもあるでしょう。
買い替えによって、部屋数の多い家を選んだり、庭の広い住まいや学校が近いところを選んだりすることができます。
反対に、お子さまが独立して夫婦2人になったときも、買い替えのタイミングの一つです。
今よりコンパクトな間取りやバリアフリー設計の家など、老後の生活に適した住まいに引っ越しできるのが、メリットとなります。

資産価値の向上が期待できる

資産価値の向上が期待できることもメリットの一つです。
建物は築年数の経過により、一般的には資産価値が低下します。
しかし、新築物件は最新の設備が備えられているので、資産価値が高いのがメリットです。
そのため、今の家を売って新築物件に引っ越すことで、資産価値の向上につながる可能性があります。
また、人気のエリアにあったり、アクセス環境が良い場所にあったりすると、将来的に高く売れる可能性もあるでしょう。

抵当権は抹消される

住宅ローンを完済すると、そのタイミングで不動産に設定されている抵当権が抹消されます。
抵当権とは、お金を貸した金融機関が、土地や建物を担保にする権利です。
もし、返済できなくなったとき、債権者は担保にしている不動産を売って、貸したお金を回収します。
価値の高いタイミングで今住んでいる家を売却することで、住宅ローンを完済できる可能性が高く、不動産に設定されている抵当権を抹消することができるでしょう。

生活の質が向上する

日々の生活が豊かになることも、買い替えにおけるメリットの一つです。
住み替えによって、最新の設備が備わっている家に暮らすことができます。
家事を時短できるキッチンや収納スペースの多い間取り、テレワークスぺースのある家など、家族のニーズに応えた生活が叶います。
商業施設や駅、病院や公共施設などの近くに引っ越しをすれば、生活の満足度がよりアップするでしょう。

▼この記事も読まれています
不動産購入時の流れを知っておこう!販売形態と注意点も解説

年収とマイホームの買い替えタイミングの関係性は?

年収とマイホームの買い替えタイミングの関係性は?

最後に、マイホームの買い替えでは、年収によってどのくらいの物件を購入することができるのかを解説します。

年収におけるマイホームの適正価格の目安は?

一般的に、購入できるマイホームの適正価格は、年収の5倍といわれています。
これは、住宅金融支援機構の融資限度額が年収の5倍ということが主な理由です。
つまりは、不動産の購入価格を考える際には、住宅ローンが組める金額を考えるということが重要といえるでしょう。
そのため、年収に応じて購入が可能な不動産の金額は、年収ではなく借り入れ可能金額ということになります。

頭金をいくら準備できるか?

年収に応じた借り入れ可能金額とともにチェックしておきたいのが、頭金をいくら準備できるかという点です。
頭金が多いほど、買い替えにともなう返済が楽になります。
しかし、今ある貯金のすべてを頭金にするのはNGです。
なぜなら、病気やケガで仕事を辞めざるを得なくなってしまうと、年収が減り、生活に困ってしまいます。
そのため、最低限の生活費は残しておく必要があります。
また、ライフプランで必要なお金も準備が必要です。
たとえば、お子さまがいらっしゃる場合、進学のタイミングでまとまった資金が必要になります。
また、お子さまの人数や進学先によって、どのくらいの費用がかかるかを確認し、余裕を持って準備しておくと安心できるでしょう。
さらに、子育てが終わったタイミングで、今後はご自身の老後の資金も確保しなければなりません。
不動産の買い替えをおこなうときは、老後の生活を考慮したうえで、資金計画を立てることがポイントです。

▼この記事も読まれています
不動産購入時の重要事項説明とは?ポイントと注意点も解説

まとめ

マイホームを買い替える際は、住宅ローンの有無や自己資金の金額などを把握したうえで、適したタイミングや売却方法を検討することがポイントです。
メリットとしては、ライフスタイルに適した暮らしができることや生活の質の向上が期待できるなどがあげられます。
また、年収に応じた物件の適正価格は、頭金やお子さまの進学資金、老後の蓄えなどを考慮して決めることが重要です。