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不動産の告知事項とは何か例とともに解説!物件選びで知っておきたいポイント

不動産購入

田中 来樹

筆者 田中 来樹

マイホームは一生に一度の大きなお買い物です。慎重になられるお客様のお気持ちに寄り添ったご説明を心がけております。

不動産の広告や契約書で目にする



「告知事項あり」



という言葉。 (゜-゜)


家を探している方や初めての取引を考えている方にとって、この表現がどのような意味を持ち、なぜ記載されるのか気になったことはありませんか。


実は「告知事項」には、知っておかなければならない重要な事実が含まれています。

本記事では、告知事項の基礎から法律との関係、具体的な分類と注意点まで、どなたでも理解しやすいよう丁寧に解説します。


不動産取引の安心に向けて、ぜひ最後まで読み進めてみてください。



告知事項とは何か

「告知事項」とは、不動産の契約において、買主や借主が契約の判断を行う際に重大な影響を与える可能性のある欠陥や事実(瑕疵)を指します。


具体的には、雨漏りや構造上の欠損、シロアリ被害などの「物理的瑕疵」、

自殺や事件など心理的に不安を与える「心理的瑕疵」、

騒音や悪臭、近隣の嫌悪施設などの「環境的瑕疵」、さらに再建築不可や権利関係の制約などの「法的瑕疵」が含まれます。

売主(貸主)および宅地建物取引業者には、そのような告知すべき事項を契約の成立前に買主(借主)に説明しなければならない義務が課せられています。


これは宅地建物取引業法により、不告知や虚偽告知は禁止されており、透明な取引を促進する目的があります。

「告知事項あり」という表記は、不動産広告等において「何かしらの重大な欠点が存在する可能性がある」ことを示すものです。その意図は、買主・借主へ正確な情報提供を促し、慎重な判断を促すことにあります。また、この表記がある物件は通常よりも価格が下がるケースが多く、市場でも「訳あり物件」や「事故物件」として扱われる傾向があります。

ポイント 内容
告知事項の定義 買主の判断に影響を与える瑕疵や欠点
告知義務の法的根拠 宅地建物取引業法に基づき、重要事項の説明義務として定められている
「告知事項あり」の意味 重大な欠陥がある可能性を示し、慎重な判断を促す表現



告知事項の主な4種類の分類

不動産取引において、「告知事項」として売主(貸主)が買主(借主)に伝えるべき「瑕疵」は、大きく4つの分類に整理されています。


まず、心理的瑕疵とは、過去に自殺・殺人・孤独死などの事件や事故があった物件や、周辺に火葬場・墓地など心理的な違和感を抱かせる施設があるケースをいいます。これは一般の人が不安に感じるような要素であり、告知義務が明文化されているわけではないものの、説明責任として重要です。

次に、物理的瑕疵とは、建物の雨漏り・シロアリ被害・傾き・耐震強度不足など、物件自体の構造的または設備上の欠陥を指します。とくに目に見えづらい隠れた瑕疵がある場合には、売主の告知義務が発生することがあります。

さらに、環境的瑕疵とは、物件周辺の環境によって日常生活に不快感や嫌悪感が生じる場合を指します。例えば、騒音・悪臭がする施設の存在や、暴力団事務所が近隣にあるようなケースが該当します。これらは心理的な影響も併せもつ場合があり、状況によっては心理的瑕疵と重なることもあります。

最後に、法的瑕疵とは、再建築不可であることや用途地域・建築基準法・都市計画法上の制限、権利証の不備など、法律・行政に関連する制約や問題がある事柄を指します。これらは、将来の利用や処分に重大な制限をもたらすため、必ず告知されるべき内容です。

下表に、これら4種類の瑕疵を整理します。

分類 具体例 特徴
心理的瑕疵 自殺・事件・孤独死、墓地や火葬場の近隣 精神的抵抗感を抱かせる内容で、説明が望ましい
物理的瑕疵 雨漏り・シロアリ・構造欠陥・耐震不足 物件の機能や構造に関わる欠陥で、見えづらい場合もある
環境的瑕疵 騒音・悪臭・暴力団事務所・不快施設 周辺環境による影響で、心理的な波及もある
法的瑕疵 再建築不可・用途制限・権利関係の不備 法律上の制限で、利用や資産価値に重大な影響を与える

告知義務の範囲と例外的ケース

不動産取引における告知義務とは、売主または貸主が買主や借主に対し、取引判断に重大な影響を及ぼす可能性のある事実を伝える責任です。特に、人の死があった物件には「心理的瑕疵」として、法令やガイドラインに基づく告知義務が発生します。

国土交通省によるガイドラインでは、対象は居住用不動産に限定されており、賃貸借と売買で告知義務の扱いが異なります。まず賃貸借では、自殺や殺人、不審死といった事件性のある死について、特殊清掃が行われた場合などを含め、発生からおおむね3年間は告知義務が求められます。それ以降、事件性や周知性が低いと判断される場合には義務が消滅することもあります。売買においては、自然死であれば原則として告知不要ですが、自殺など事件性のある場合には経過時間に関係なく告知義務が発生するとされています。加えて、隣接住戸や通常使用しない共用部分での死亡については、原則として告知義務はありませんが、事件性や社会的影響が高い場合は告知が必要です。これらはすべて「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」に基づいています。

以下に、告知義務の範囲と例外を表にまとめました。

条件 賃貸借の告知義務 売買の告知義務
自然死・日常の不慮な事故(例:誤嚥、転倒) 原則不要。ただし特殊清掃等を伴えば要 原則不要。ただし特殊清掃等を伴えば要の可能性あり
自殺・他殺・不審死など事件性の高い死 発生・特殊清掃より概ね3年は義務あり 経過時間に関係なく、重要な影響があれば常に義務あり
隣接住戸・普段使用しない共用部での死亡 原則不要。ただし社会的影響が大きい場合は要 原則不要。ただし社会的影響が大きい場合は要

また、告知義務に該当しないと判断されるケースでも、買主・借主から質問された場合には事実を正直に答える必要があります。それを怠ると、たとえ義務ではなくても「告知義務違反」と見なされ、契約の解除や損害賠償、あるいは契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)を問われる可能性があります。これは、たとえば「死が自然死である」とだけ告知したような場合で、実は特殊清掃が行われていたことが後で発覚したケースなどに該当します。こうしたリスクを避けるためにも、事実の内容とその提示方法について、書面による明確な対応が望まれます。

読者が告知事項有物件を検討する際のポイント

告知事項のある物件を検討するときは、以下のポイントを必ず押さえておくことが大切です。

ポイント内容理由
書面での確認 告知事項は必ず重要事項説明書などの書面で確認する 口頭のみでは伝わりづらく、後々のトラブルを防ぐため
積極的な問い合わせ 気になる点は遠慮せず不動産会社に質問する 不明な点を放置せず、正確な情報で判断するため
安心につながる理解 告知内容を正しく理解し、納得した上で判断する 安心できる取引への意識を持つことで慎重かつ納得の決断ができるため

まず、告知事項は重要事項説明書のような正式な書面で確認することが肝要です。こうすることで、あとから「言った・言わない」のトラブルを避けることができます。また、不安に思う点や曖昧な表現があれば、遠慮なくお問い合わせいただくことで、情報の正確性を確保できます。そして、告知内容をきちんと理解することが、安心して取引に踏み出す判断材料となるでしょう。

まとめ

不動産取引における「告知事項」とは、買主や借主が物件を選ぶ際に影響を与える重要な情報です。事故や事件など心理的な理由から、建物の不具合や近隣環境まで幅広い内容が対象となります。これら告知事項は法律で明確に義務付けられており、守らなかった場合は重大なトラブルにつながるおそれがあります。物件を検討する際は、必ず書面で内容を確認し、気になる点は遠慮せずに確認する姿勢が大切です。正しい理解と慎重な対応が、安心できる不動産取引につながります。

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