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未登記建物がある土地は売却できるのか解説 未登記建物売却の流れと注意点をご紹介

不動産売却

田邉 陽子

筆者 田邉 陽子

不動産キャリア3年

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今回は、未登記建物がある土地は売却できるのか、、、当てはまる方是非参考にされて下さい。


未登記建物がある土地を売却しようとすると、通常の売却とは違った課題や手続きが発生します。この記事では、未登記建物のある土地を売却する際の流れや注意点を、分かりやすくご紹介します。



未登記建物とは?基礎知識と売却時の注意点

未登記建物とは、法務局に建物の所有権保存登記がされていない建物のことを指します。つまり、建物の存在自体は現地にありますが、公的な登記簿には記載されていない状態です。こうした未登記建物は、古くからの家屋や増改築された部分に多く見られ、登記手続きを行わないまま利用されているケースが少なくありません。また、相続や贈与によって所有者が変わった場合に、登記の名義変更がされずに放置されることも、未登記建物が発生する要因です。

なぜ未登記建物が存在するのか、その理由はさまざまです。例えば、建物の新築後に保存登記を忘れてしまったり、増築や改築の際に登記が義務付けられていることを知らずに手続きを怠ったりすることが挙げられます。また、昔ながらの風習や家族間の事情で、意図的に登記が見送られる場合もあるのです。このように、未登記建物が生じる背景には、所有者の意識や歴史的な事情が影響しています。

未登記建物がある土地を売却する際には、いくつか重要なリスクや注意点があります。まず、未登記のまま売却を進めようとすると、買主が住宅ローンを利用できない場合や、取引自体がスムーズに進まないことが多いです。また、実際の所有者と登記上の情報に食い違いがある場合、権利関係が不明確になるリスクも見逃せません。さらに、未登記のまま売却すると、将来的に法的なトラブルや買主とのトラブルへ発展する可能性もあります。

項目 未登記建物の特徴 売却時のリスク
登記状況 法務局に記載なし 所有権の証明が困難
取引のしやすさ 現地確認のみ 金融機関の融資不可な場合あり
権利関係 第三者からは不明確 トラブル発生のリスク大

このように、未登記建物については、売却時に特有の注意点が多数存在します。正しい基礎知識を持ち、リスクを事前に理解しておくことで、売却時のトラブルを回避できる可能性が高まります。次の章では、具体的な売却の流れについてわかりやすく解説していきます。

未登記建物がある土地売却の一般的な流れ

未登記建物が存在する土地を売却する場合、通常の不動産売却とは異なる手続きが必要になることが多いです。なぜなら、建物の登記が完了していないことで、権利関係が不明瞭になりやすく、買主側の不安要素となるからです。ここでは、未登記建物がある土地の売却における一般的な流れについて、時系列に沿って分かりやすくご紹介します。

まず最初のステップは、現状把握です。土地と建物の所有者が誰なのか、建物が未登記である理由は何かを整理しましょう。次に、不動産会社へ相談し、現地調査や価格査定を依頼します。この段階で、未登記建物が売却にどのような影響を及ぼすか専門家の視点から確認できるため、重要なポイントとなります。

続いて、売却準備に入ります。必要に応じて未登記建物の登記を行うか、そのまま売却するかの判断が求められます。登記を進める場合は、建物図面や固定資産税の課税明細書、所有権を証明できる書類などを準備しましょう。一方、未登記のまま売却を選ぶ場合は、買主に十分な説明を行い、合意形成を図る姿勢が大切です。

売却活動を開始したら、購入希望者との交渉へと進みます。未登記建物があることをしっかり開示し、疑問点や懸念点を解消することが成約への近道です。そして、売買契約の締結後は、決済および引き渡しへと流れが進みます。未登記建物をどう扱うかによって、契約内容や引き渡し時の注意点が変わるため、細やかなチェックが必要です。

以下の表に、未登記建物がある土地売却の一連の流れをまとめました。

ステップ 主な内容 ポイント
現状把握・相談 所有者・建物の状況を整理し、不動産会社へ相談 未登記理由や所有権の確認が重要
売却準備 登記の有無を決定し、必要書類を準備 登記する場合は早めの手続きを
売却活動・契約 買主へ説明、交渉、契約・決済・引き渡し 未登記建物の扱いを明確にする

このように、未登記建物がある土地の売却は、通常の不動産取引よりも確認事項が多くなります。しかし、ポイントを押さえた手順を踏むことで、スムーズな売却を実現できます。安心して取引を進めるためにも、疑問や不安がある場合は早めに専門家へ相談すると良いでしょう。




未登記建物を売却する際の手続きとポイント

未登記建物がある土地を売却する場合、通常の不動産売却とは異なる手続きや注意点が生じます。なぜなら、建物が未登記であることで所有権の証明が難しくなるため、取引の安全性やスムーズさが損なわれる可能性があるからです。ここでは、未登記建物を売却する際の一連の手続きや、売主・買主それぞれが気をつけるべきポイントを分かりやすく解説します。

まず、未登記建物を売却する際によくある流れは以下の通りです。多くの場合、売却前に建物の登記を済ませておくことが推奨されます。登記を行うことで、物件の所有関係が明確になり、買主も安心して購入に踏み切ることができます。

手続きのステップ 必要書類 売主・買主の注意点
① 建物表題登記の申請 建築確認済証、住民票、土地の登記事項証明書など 売主:登記に必要な書類を揃える
買主:所有権が明確になることを確認
② 売買契約の締結 登記済証(権利証)、本人確認書類、印鑑証明書など 売主:物件の状態や未登記の経緯を正確に説明
買主:登記の状況をしっかり確認
③ 引渡し・所有権移転 登記識別情報通知、固定資産評価証明書など 売主:引渡し前に登記手続きを完了させる
買主:移転登記が正しく行われているか確認

上記の流れの中で、特に重要なのが「建物表題登記」の申請です。未登記建物の場合、まずは現況を登記簿に反映させるために表題登記を行いましょう。これには建築確認済証や住民票など、複数の書類が必要になります。書類の準備や手続きが複雑な場合は、土地家屋調査士などの専門家に相談するのが安心です。売却活動を始める前に、早めに専門家へ相談しておくことで、取引のトラブルや遅延を防ぐことができます。

また、売主としては、未登記となっている理由や経緯を買主にしっかり説明することが信頼関係の構築につながります。一方、買主は登記手続きの進捗状況や必要な書類の有無をしっかり確認することで、安心して取引を進めることができます。少しでも不安があれば、遠慮せずに不動産会社や専門家に相談しましょう。これらのポイントを押さえることで、未登記建物の売却もスムーズに進めることができます。

未登記建物を残したまま売却する場合の選択肢

未登記建物がある土地を売却する際、必ずしも建物を登記しなければ売却できないわけではありません。実際には、未登記のまま売却するケースも存在します。しかし、その場合には独特の注意点や、買主との間で生じやすいトラブルも考慮する必要があります。ここでは、未登記建物をそのまま残して土地を売却する場合の主な選択肢と、それぞれのメリット・デメリット、そして想定されるトラブルや解決方法についてご紹介します。

選択肢 メリット 注意点・トラブル例
建物も含めて現状有姿で売却 手続きが比較的シンプルで、すぐに売却できる場合がある 買主が建物の状況や権利関係に不安を感じ、価格交渉が長引くことがある
土地のみを売却し、建物は売主が後日解体・処分 買主にとって権利関係が明確になり、取引が進めやすい 解体費用や手間が売主にかかるほか、解体完了まで売却が遅れる場合がある
買主が建物を登記する条件で売却 買主の希望や用途に合わせて柔軟に対応できる 買主が登記手続きを行う手間や費用負担を懸念し、契約交渉が難航することがある

未登記建物をそのまま売却する場合、売主は買主に対して建物が未登記である事実を明確に伝えなければなりません。また、現状有姿(げんじょうゆうし:ありのままの状態)での売却となることが多いため、契約書にはその旨をしっかり記載しておくことが大切です。買主としては、建物の登記名義や利用目的に関連するリスクを慎重に確認する必要があります。

このような取引では、売主・買主ともに事前の確認や説明が不十分だと、後日「建物の所有権は誰にあるのか」「解体や登記費用は誰が負担するのか」といったトラブルにつながることがあります。こうした事態を防ぐためにも、売却前に不動産会社など専門家へ相談し、契約内容や進め方をしっかり整理しましょう。未登記建物の売却は一般的な土地売却よりも複雑な側面があるため、経験豊富なプロのサポートを活用することで、スムーズに取引を進めやすくなります。

まとめ

未登記建物がある土地を売却するには、登記や必要書類の準備、買主への丁寧な説明が欠かせません。専門家のサポートを活用し、正しい流れと注意点を押さえることで、安心してスムーズな売却を実現しましょう。

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この記事の執筆者

このブログの担当者
田邉陽子

◇熊本市中央区在住

◇保有資格:宅地建物取引士

◇趣味:ドライブ、温泉巡り

『一期一会』・・皆様との出会いを大切にし、その瞬間に全力を尽くして対応させていただきます!

このブログを通じて不動産に関する知識や情報を提供し、皆さまが自信を持って不動産取引ができるよう、お手伝いできたら嬉しいです。常にお客様の視点に立ったご提案をし、お客様のステキな『夢』や『希望』を実現するお手伝いをさせていただきます!!


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